派遣会社と掛け持ちで個人契約はできる?規約違反になるケース

派遣会社と掛け持ちで個人契約はできるのか、規約違反になるケースを具体的に整理しました。契約書のどこを見ればいいか、トラブルを避ける進め方を、両方を経験した立場から解説します。

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運営者・監修
本記事は、東大卒・現役の副業家庭教師「まさと」が、大手派遣会社と個人契約の両方を経験した立場から執筆・監修しています。 運営者について ▶
指導歴15年/小学生〜大学生の英・数・理を担当
📚 この記事は 家庭教師の個人契約 完全ガイド【先生向け】 の一部です。始め方から生徒集め・契約・収入設計まで、全体の流れはこちらでまとめています。

「派遣会社に登録したまま、個人契約もやっていいのか」——これは非常によく聞かれる質問です。

結論を先に言います。掛け持ち自体は多くの場合できます。ただし、絶対にやってはいけない一線があります。その線を知らずに踏んでしまう人が多いので、ここを正確に説明します。

本記事は一般的な考え方の説明であり、法的助言ではありません。規約の内容は会社ごとに異なります。最終的にはご自身が登録している会社の規約を必ずご確認ください。
✍️ まさとの体験談
私は大手の派遣会社も経験しましたが、面接→研修→指導開始まで約1ヶ月かかり、時給は1,600円でレポート提出義務つき。一方の個人契約は、面接した日にトライアルを始めて即時給、予習も報告も基本なし。両方をやったうえで言えるのは、負担と手取りの効率がまるで違うということです。掛け持ちするなら、この差を踏まえて配分を決めるのがおすすめです。

やってはいけないのは「派遣経由で出会った生徒との直接契約」

これが唯一かつ最大の禁止事項です。

派遣会社は、生徒を集めるために広告費をかけ、面談や事務手続きのコストを負担しています。その会社から紹介された生徒と、あとから直接契約を結び直す行為は、会社の利益を横取りすることになります。

多くの派遣会社が規約でこれを明確に禁止しており、「引き抜き」や「直接契約の禁止」条項として記載されています。違反した場合、契約解除や違約金の請求といった事態になり得ます。

ご家庭側から「会社を通さず直接お願いしたい」と持ちかけられることも実際にあります。金額的には双方にメリットがあるように見えますが、ここは断ってください。目先の数千円のために、信用と契約を失う取引です。

一方、自分で見つけた生徒との個人契約は通常問題ない

派遣会社とは無関係のルートで出会った生徒と個人契約を結ぶことは、一般的に禁止されていません。具体的には次のようなケースです。

  • 知人や親戚からの紹介
  • マッチングサイトや掲示板で自分で見つけた生徒
  • 個人契約専門のサービス経由で出会った生徒

これらは派遣会社の営業活動とは無関係なので、会社の利益を害しません。私自身も、大手派遣会社に登録していた時期に、それとは別ルートで個人契約の生徒を持っていました。

確認すべき規約のポイント

とはいえ、会社によって規約の書き方は異なります。登録している会社の規約で、次の3点を確認してください。

  1. 紹介された生徒との直接契約の禁止(ほぼ全社にある。期間の定めがある場合も)
  2. 同業他社での就業や副業の可否(禁止している会社もある)
  3. 退会後の制限期間(退会後◯か月は担当生徒と契約不可、など)

特に見落とされがちなのが3つ目です。会社を辞めたあとも、一定期間は制限が続くケースがあります。「もう辞めたから大丈夫」と思って連絡を取ると規約違反になる場合があるので、退会時に必ず確認してください。

掛け持ちする場合の実務的な注意

規約上問題がなくても、実務面で気をつけたいことが3つあります。

  • スケジュールを混同しない:派遣と個人契約で管理が別になるので、ダブルブッキングが起きやすい。カレンダーは1つに統合してください。
  • 教材や指導記録を混ぜない:派遣会社から支給された教材を個人契約の生徒に使うのは避けてください。
  • 収入の記録を分けて管理する:派遣は給与、個人契約は事業所得や雑所得と扱いが変わります。確定申告で必要になるので最初から分けて記録を。

確定申告まわりの詳細は会社員が副業で家庭教師をする時の注意点にまとめています。

そもそも個人契約に移行すべきか

掛け持ちを考える理由の多くは「手取りを増やしたい」だと思います。実際、派遣会社を通すと、ご家庭が支払う金額のうち相当部分が仲介手数料として引かれます。

私の場合、派遣会社経由のとき、ご家庭が支払っていた金額はおよそ私の時給の3倍でした。個人契約に切り替えたら時給は約1,000円上がり、それでいてご家庭の負担はむしろ減りました。中間マージンがないだけで、双方が得をする構造になります。

ただし個人契約には「生徒と出会う手段がない」という明確な弱点があります。だからこそ、いきなり派遣を辞めるのではなく、規約を守った範囲で個人契約を並行して増やし、軌道に乗ってから移行するのが安全な進め方です。

よくある質問

Q. 派遣会社に登録したまま個人契約をしても大丈夫ですか?
A. 派遣会社とは無関係のルートで見つけた生徒との個人契約は、一般的に問題ありません。ただし会社によっては副業自体を制限している場合があるため、規約の確認が必要です。

Q. ご家庭から「直接契約にしませんか」と言われたら?
A. 派遣会社の紹介で出会った生徒であれば、お断りしてください。規約違反にあたる可能性が高く、契約解除や違約金の対象になり得ます。

Q. 派遣会社を辞めれば、担当していた生徒と個人契約できますか?
A. 会社によっては退会後も一定期間の制限が設けられています。辞めたあとであっても規約違反になる場合があるため、必ず退会時に条件を確認してください。

Q. 掛け持ちしていることを派遣会社に伝えるべきですか?
A. 規約で申告が求められている場合は必要です。求められていない場合でも、副業を制限する条項があるなら事前に確認しておく方が安全です。

まとめ

派遣会社との掛け持ちは、「紹介された生徒と直接契約しない」という一線さえ守れば、多くの場合は可能です。自分で見つけた生徒との個人契約は、通常は問題になりません。

まずは規約の3点(直接契約の禁止・副業の可否・退会後の制限)を確認してから始めてください。個人契約で生徒を見つける方法はこちらの記事に、条件の決め方は合意メモのテンプレートにまとめています。

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