こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。
皆さんは、突然の訃報を受けて「どうしよう…」と慌てた経験はありませんか？特に、身だしなみの中でも、髪型は意外と悩みの種になりやすいものです。普段とは違う、厳粛な場にふさわしい髪型がわからず、不安に感じた方もいらっしゃるかもしれません。
お葬式は、故人様との最期のお別れをする大切な場であり、ご遺族に哀悼の意を示す儀式です。そのため、参列する私たちの身だしなみには、故人様やご遺族への敬意と配慮が求められます。特に髪型は、その人の印象を大きく左右する重要な要素です。派手な髪型やだらしない印象の髪型は、場の雰囲気を乱し、失礼にあたってしまう可能性があります。
そこで今回は、急な訃報にも慌てず、故人様への敬意を表せるよう、「お葬式のヘアセット」について、元葬儀社プランナーの視点から詳しく解説します。
この記事を最後まで読んでいただければ、
- お葬式の髪型で「これはNG」という明確な基準がわかる
- ご自身の髪の長さやスタイルに合わせた、ふさわしいヘアセットの方法がわかる
- 髪型だけでなく、服装や化粧など、身だしなみ全般のポイントが押さえられる
といったように、お葬式に安心して参列できる準備が整います。そして何より、故人様への最後の敬意を表すために、どんな準備が必要なのか、一緒に考えていくきっかけになれば幸いです。
なぜ「お葬式の髪型」にマナーがあるの？
「たかが髪型」と思われる方もいるかもしれませんが、お葬式という特別な場において、髪型にまで気を配るのには、ちゃんとした理由があります。
1. 故人様とご遺族への敬意を示すため
お葬式は、故人様を偲び、ご遺族を慰めるための厳粛な場です。この場にふさわしい落ち着いた身だしなみは、「故人様を大切に想っています」「ご遺族のお気持ちを慮っています」という、言葉では伝えきれない敬意と配慮の表明になります。
派手な髪色や華美な装飾は、お祝い事を連想させたり、その場の雰囲気を乱してしまったりする可能性があります。お葬式に参列する際は、自分自身のおしゃれよりも、故人様とご遺族への配慮を優先することが何より大切です。
2. 参列者としての品格を保つため
お葬式は、多くの人が集まる公の場です。きちんとした身だしなみは、「この人は社会人として、大人として信頼できる方だ」という印象を与えます。逆に、だらしない身だしなみは、周囲に不快感を与えてしまいかねません。ご自身の身だしなみは、ご家族や所属する組織の品格にも関わってきます。
3. 自分自身が安心して参列するため
「この髪型で大丈夫かしら」と不安な気持ちを抱えたままお葬式に参列すると、故人様とのお別れに集中できません。また、周囲の視線が気になって、落ち着かない時間を過ごすことになってしまいます。
事前に「どのような髪型がふさわしいか」を知り、準備をしておくことで、心穏やかに故人様との最後の時間を過ごすことができます。
葬式でのヘアセット「基本の3原則」
それでは、具体的にどのような髪型がふさわしいのでしょうか。ここでは、お葬式におけるヘアセットの基本となる3つの原則をご紹介します。
1. 清潔感があること
これが最も大切な原則です。髪の毛がパサついていたり、フケがついていたりするのは論外です。しっかりとシャンプーをして、ブラッシングで整え、清潔感のある状態にしましょう。寝癖がついたままやお風呂に入っていないような印象を与えるのは、大変失礼にあたります。
2. 華やかさを抑え、控えめであること
お葬式は、華やかな装いは不要です。リボンやバレッタなどのヘアアクセサリーは、黒や紺といった地味な色のものを選び、シンプルなデザインにしましょう。キラキラとした装飾や、花をモチーフにしたもの、派手な色のものは避けてください。
3. 顔がはっきり見えること
お焼香の際など、頭を下げることが多くなります。その際、髪の毛が顔にかかってしまうと、顔を隠しているような印象を与えかねません。また、お辞儀をするたびに髪を直す仕草は、落ち着きがないように見えてしまいます。前髪は目にかからないように整えるか、横に流すなどして、顔がはっきりと見えるようにしましょう。
これらの基本原則を踏まえ、続いては髪の長さやスタイル別の具体的なヘアセット方法を見ていきましょう。
髪の長さ別！具体的な「葬式ヘアセット」のポイント
「私の髪は短いから大丈夫かしら…」「ロングヘアはどうすればいいの？」など、髪の長さによっても悩みは尽きません。ご自身の髪の長さに合わせて、適切なヘアセット方法を実践しましょう。
ショートヘアの方
ショートヘアの方は、基本的にそのままの状態でも問題ありません。しかし、ただボサボサのままではNGです。
- 髪を洗い、しっかりと乾かす：清潔感を保つことが第一です。
- 軽くブラシで整える：寝癖を直し、毛の流れを整えましょう。
- ワックスやジェルは「控えめに」：つけすぎるとテカテカして派手な印象を与えてしまいます。ごく少量を手に取り、髪全体になじませる程度にしましょう。
- 前髪は顔にかからないように：前髪が長い場合は、横に流すか、目にかからないようにピンで留めるなど工夫しましょう。
ミディアムヘアの方
肩につくくらいの長さのミディアムヘアは、何もせずにおろしていると、お辞儀をしたときに顔にかかりやすくなります。また、風で乱れてしまうこともあります。
- ハーフアップ：髪の上半分を束ねて、落ち着いた印象に仕上げる定番のスタイルです。黒や濃紺のゴムでまとめ、シンプルなバレッタで留めても良いでしょう。
- 一つ結び：襟足あたりで一つにまとめます。低い位置で結ぶのがポイント。高い位置で結ぶと、若々しすぎて場にそぐわない印象になります。
- 耳にかける：髪全体を耳にかけるだけでも、すっきりとした印象になります。
ロングヘアの方
ロングヘアの方は、髪をおろしたままにすると、お辞儀をするたびに顔にかかってしまい、非常にだらしない印象を与えてしまいます。必ず、まとめてください。
- シニヨン（お団子）：髪を後頭部の低い位置でまとめ、お団子にするスタイルです。この際、お団子は小さく、控えめにまとめるのがポイントです。高い位置でお団子にしたり、ふわふわとしたボリュームを出すのはNGです。
- 編み込み：落ち着いた印象にしたい場合は、編み込みも良いでしょう。ただし、三つ編みをおろしたままにするのは、子どもっぽい印象を与えかねませんので避けた方が無難です。
- 夜会巻き：日本の伝統的な髪型である夜会巻きは、上品で落ち着いた印象を与えます。しかし、自分でやるには少し難易度が高いかもしれません。事前に練習しておくか、美容室でお願いするのが良いでしょう。
いずれのスタイルも、使用するゴムやピン、バレッタは黒や濃紺など、地味な色を選び、装飾のないシンプルなものを選びましょう。
髪型だけじゃない！お葬式での「身だしなみ」全般の注意点
髪型を整えることは大切ですが、お葬式にふさわしい身だしなみは、髪型だけではありません。服装、化粧、持ち物など、身だしなみ全般に気を配ることで、より故人様とご遺族に寄り添うことができます。
服装の選び方
お葬式に参列する際は、喪服（ブラックフォーマル）を着用するのが基本です。特に大人の方は、ご自身の喪服を一着持っておくことをお勧めします。急な訃報にも慌てずに済みますし、「喪服がない！」と焦る必要もありません。
喪服は、デザインや質の良いものを一着持っておくと、長く愛用できます。もし、「今持っている喪服のサイズが合わなくなってしまった」「新しいデザインのものが欲しいけれど、頻繁に着るものでもないし…」と悩んでいる方がいらっしゃったら、喪服のレンタルサービスを利用するのも賢い選択です。
最近では、ネットで手軽に、質の良い喪服をレンタルできるサービスが増えています。たとえば、株式会社トレジャー・ファクトリーが運営する「Cariru BLACK FORMAL」は、トレンドを押さえた上質な喪服をリーズナブルな価格でレンタルできます。ジャケット、ワンピース、バッグ、数珠まで、必要なものがフルセットで借りられるので、急な訃報にも慌てずに対応できます。特に、「今持っている喪服が古いデザインで…」「サイズが合わない」といったお悩みを持つ方にはおすすめです。
お葬式は突然やってくるものです。そのたびに「どうしよう…」と慌てないためにも、事前に準備しておくことが大切です。
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髪色について
最近は、明るいヘアカラーを楽しまれている方も多いかと思います。しかし、お葬式では、明るすぎる髪色は控えるべきとされています。
- 一時的に隠す：黒染めスプレーで一時的に黒くする方法があります。一日だけならこの方法でしのげます。ただし、スプレーが衣服や周りのものについてしまわないよう注意が必要です。
- 美容室で暗くする：時間に余裕がある場合は、美容室で落ち着いた色に染め直すのが一番確実です。
白髪染めをしている方もいらっしゃると思いますが、白髪染めをしたばかりでも、派手な色でなければ問題ありません。大切なのは、派手さや華やかさを感じさせないことです。
化粧について
お葬式での化粧は、「薄化粧」が基本です。
- ナチュラルメイク：派手な色のアイシャドウやチーク、口紅は避け、ベージュやブラウン系の落ち着いた色を選びましょう。
- アイシャドウ：明るい色やラメ入りのものはNGです。ブラウンやグレーのマットな色を選び、ほんの少しつける程度にしましょう。
- 口紅：血色が悪く見えないよう、ベージュや薄いピンク系の落ち着いた色を選び、控えめに塗るのが良いでしょう。
- マニキュア：爪も身だしなみの一部です。派手な色のマニキュアは落とすのがマナーです。ネイルアートやつけ爪も外しましょう。
持ち物について
お葬式に持っていくバッグや数珠なども、気をつけたいポイントです。
- バッグ：黒色の布製や革製のシンプルなバッグを選びましょう。殺生を連想させるアニマル柄や爬虫類系の素材は避けるのがマナーです。
- 数珠：宗派によって使う数珠が異なりますが、ご自身の宗派の数珠を用意しておくのが良いでしょう。ご自身のものがなければ、貸し出し用のものや、略式の数珠でも構いません。
- アクセサリー：結婚指輪はつけていても問題ありませんが、それ以外のアクセサリーは、真珠の一連ネックレスと一粒イヤリング（またはピアス）のみが許容されています。二連のネックレスは「不幸が重なる」という意味合いで縁起が悪いとされているため、避けるのが無難です。
葬儀後も慌てないための「事前の準備」
お葬式は、故人様とのお別れの儀式であると同時に、ご遺族にとっては、その後の手続きや整理で大変な日々が始まります。葬儀後も、やらなければならないことがたくさんあります。
1. 遺品整理について
ご遺族にとって、故人様のお部屋に残された遺品の整理は、精神的にも肉体的にも大きな負担となります。特に、遠方に住んでいる場合や、仕事が忙しい場合は、なかなか手をつけられないことも少なくありません。
そんな時、プロの遺品整理専門業者に依頼するのも一つの方法です。株式会社アシストが運営する「ライフリセット」のような専門業者に相談することで、故人様の大切な遺品を丁寧に整理・供養してもらえます。ご家族が直接依頼するケースはもちろん、ご本人が生前に「生前整理」として依頼するケースも増えているようです。
2. 香典返しについて
お葬式でいただいた香典に対して、感謝の気持ちを込めてお返しをするのが「香典返し」です。香典返しは、四十九日の忌明けを目安に贈るのが一般的です。
何を贈るべきか、どのくらいの金額のものが良いのか、迷う方も多いかと思います。そんな時は、専門のギフトショップを利用するのが便利です。
株式会社シャディが運営する「シャディギフトモール」は、ギフト専門の通販サイトで、香典返しにふさわしい商品が豊富に揃っています。カタログギフトや、お菓子、タオルなど、相手に喜んでもらえる商品が見つかるでしょう。
葬儀社選びの重要性
これまでの話は、お葬式に参列する側の話でしたが、もしご家族の葬儀を執り行う立場になった場合、最も大切なのは「信頼できる葬儀社を選ぶこと」です。
お葬式は、人生で何度も経験するものではありません。だからこそ、多くの人にとって「何から始めたらいいのかわからない」という状況になりがちです。さらに、訃報は突然やってくることが多く、時間の余裕がない中で、葬儀社を決めなければならないケースがほとんどです。
しかし、葬儀の費用は数十万円から数百万円と高額になることもあり、葬儀社によってその内容や品質には大きな差があります。
そこで活用していただきたいのが、**複数の葬儀社から見積もりを取る「相見積もりサービス」**です。
株式会社エス・エム・エスが運営する「安心葬儀」は、全国7000社以上の葬儀社から、ご希望の条件に合わせて最適な優良葬儀社を紹介してくれるサービスです。東証プライム上場企業が運営しているため、安心して利用できます。
時間が限られている状況でも、このサービスを利用することで、複数の葬儀社を比較検討し、納得のいく葬儀社を選ぶことができます。故人様との最後のお別れを、後悔のないように見送るためにも、ぜひ活用を検討してみてください。
まとめ
本日は、お葬式に参列する際のヘアセットを中心に、身だしなみ全般について詳しく解説しました。
お葬式という厳粛な場では、派手さを抑え、清潔感と控えめさを意識した身だしなみが求められます。
- 髪型は「清潔感」「控えめさ」「顔がはっきり見えること」を意識してセットする
- ロングヘアは必ずまとめる
- 服装は喪服を着用し、喪服がない場合は落ち着いた色のレンタルも検討する
- 化粧はナチュラルメイクに徹し、アクセサリーは真珠の一連ネックレスのみ
これらのポイントを押さえておくことで、急な訃報にも慌てずに、心穏やかに故人様とのお別れに臨むことができます。
お葬式は、故人様を偲ぶとともに、ご自身の生き方や、大切な人とのつながりを見つめ直す機会でもあります。故人様への感謝と敬意を込めて、心からの別れを告げられるよう、日頃から少しずつ準備を進めておくことも大切です。
「お葬式の服装」や「葬儀後の香典返し」について、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
この記事が、皆様の不安を少しでも和らげる一助となれば幸いです。
筆者プロフィール：Keisuke（けいすけ）｜元葬儀社プランナーの終活ブログ運営者
こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。 現在42歳。地方の中堅都市で、妻と2人の子ども（中2と小5）と暮らしています。以前は12年間、葬儀社でプランナーとして働いており、これまでに担当したご葬儀はのべ800件を超えました。 業界に入ったのは、20代後半に父を突然亡くしたことがきっかけです。右も左もわからず葬儀の手配に奔走し、精神的にも経済的にも本当に苦しかった経験があります。「同じ思いをする人を少しでも減らしたい」と思い、業界に飛び込みました。 現場では、日々ご遺族の不安や戸惑いに寄り添いながら、費用や手続き、宗教儀礼やマナーについて数えきれないほど相談を受けてきました。しかし同時に、「情報の格差」によって損をしてしまう人が多い現実も見えてきました。 退職後は、家族との時間を大切にしたくて在宅ワークに切り替え、このブログを立ち上げました。お葬式の基本や費用の仕組み、避けられるトラブル、信頼できるサービスの選び方など、わかりやすく丁寧に発信しています。 終活やお墓のこと、エンディングノートや保険なども少しずつ扱っていきます。 「後悔しないお別れ」のために、今できる準備を一緒に考えてみませんか？ あなたやご家族の未来が少しでも安心に近づくよう、心を込めて運営しています。
