葬式をしない場合の「香典」マナーと注意点|直葬でも後悔しないお見送りのために

雑学

こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。

以前は12年間、葬儀社でプランナーとして働いており、これまでに担当したご葬儀はのべ800件を超えました。20代後半に父を突然亡くした経験から、ご遺族の不安や戸惑いを少しでも和らげたいと願って、この仕事を続けてきました。

最近、「お葬式をしなくても良いのでは」と考える方が増えています。とくに、高齢化が進む現代では、お見送りの形も多様化しているのを感じます。

「なるべく身内に負担をかけたくない」 「費用を抑えたい」 「昔ながらのしきたりにとらわれたくない」

そうお考えになる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、お葬式をしないという選択は、ご遺族にとって後々大きな後悔につながる可能性もあります。今回は、お葬式をしない「直葬」という選択肢について、元葬儀社プランナーの視点から、メリット・デメリット、そして直葬を選んだ場合に特に注意すべき点、とくに**「香典」**の扱いに焦点を当てて、詳しくお話ししていきます。


「直葬」とは?葬式をしないという選択肢の本当の意味

まず、お葬式をしないという場合、多くのケースで選ばれるのが「直葬(ちょくそう)」または「火葬式(かそうしき)」と呼ばれる形式です。

これは、通夜や告別式といった宗教的な儀式を一切行わず、ご逝去から24時間経過後、火葬場で故人様と最後のお別れをするというシンプルな葬儀の形です。

直葬の最大のメリットは、何といっても費用を大幅に抑えられることです。一般的なお葬式(家族葬や一般葬)では、祭壇や読経、飲食、返礼品などに費用がかかりますが、直葬ではこれらが不要となります。

一方で、直葬にはデメリットも存在します。とくに、ご遺族が「ちゃんと見送ってあげられなかった」という後悔を抱えてしまったり、親戚やご友人から「どうして葬儀をしなかったのか」と心ない言葉をかけられたりするケースも少なくありません。

お葬式は、故人様を偲び、ご遺族が悲しみを乗り越えるための大切な儀式でもあります。そのプロセスを省いてしまうことで、心の整理がつかなくなってしまう方もいらっしゃいます。

また、直葬ではご遺体を安置する場所も限られるため、自宅での安置が難しい場合は、別途安置施設を手配する必要があることも忘れてはいけません。

では、直葬を検討される場合、どのようなことを事前に考えておくべきなのでしょうか。


直葬を選ぶ前に考えておくべき3つのこと

「直葬」は、ご遺族の負担を軽減できるという点で非常に有効な選択肢ですが、その一方で、事前にしっかりと考えておかなければ、後悔の種になりかねません。とくに、以下の3つのポイントは、ご家族でじっくりと話し合っておくことをお勧めします。

1. 親族への理解を求める

直葬は、まだ社会全体に広く浸透しているとは言えません。とくに、年配の親族の方々にとっては、「きちんとしたお葬式をしてあげないのは失礼だ」と受け取られてしまうこともあります。

「父が簡素な葬儀を望んでいた」 「母の遺言だから」

などと、一方的に伝えてしまうと、かえって溝が深まることもあります。時間をかけて、なぜ直葬を選んだのかを丁寧に説明し、理解を求めることが大切です。

2. 故人様とのお別れの時間をどうするか

直葬では、火葬場での限られた時間しか、故人様と向き合う時間がありません。一般的なお葬式のように、通夜や告別式でゆっくりと故人様の思い出を語り合ったり、お顔を眺めたりする時間はほとんどないのが実情です。

後悔しないお別れのためには、たとえ直葬であっても、ご家族だけで故人様を囲む時間を設けることが重要です。自宅での安置が難しければ、安置施設で面会できる時間があるか、事前に葬儀社に確認しておきましょう。

3. 葬儀後の手続きと供養について

お葬式をしないからといって、すべてが終わるわけではありません。火葬後には、さまざまな手続きが待っています。役所への届け出はもちろん、遺品の整理、お墓や納骨堂の準備など、やるべきことは多岐にわたります。

遺品整理専門【ライフリセット】のようなサービスを活用すれば、専門のスタッフが故人様のお部屋を丁寧に整理し、遺品の供養までサポートしてくれます。ご遺族の心身の負担を軽減するためにも、こうしたプロの力を借りるのも一つの手です。

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直葬で知っておきたい「香典」と「香典返し」の注意点

直葬を選択した場合、とくに迷うのが「香典」の扱いです。お葬式をしないのに香典は受け取るべきなのか、受け取った場合は香典返しは必要なのか、と悩まれる方も少なくありません。

この点は、親族や故人様との関係性によって、対応が変わってきます。

1. 香典は辞退するのが一般的

直葬の場合、基本的に香典は辞退するのが一般的です。親族やご友人から「お気持ちだけでも」と香典を差し出されても、「お気持ちだけありがたく頂戴いたします」と、丁寧にお断りするのがマナーとされています。

事前に親族や近しい間柄の方には、「故人の遺志により、香典は辞退させていただきます」と伝えておくことで、相手も迷うことがなくなります。

2. 香典を受け取った場合の香典返し

しかし、なかにはどうしてもという方もいらっしゃいます。その場合は、無理にお断りせず、ありがたく頂戴しても構いません。

もし香典を受け取った場合は、「香典返し」が必要です。香典返しは、いただいた香典の半額から3分の1程度の金額を目安に、品物を選びます。

香典返しは、香典をいただいたことに対するお礼と、無事に葬儀を終えたことを報告する意味合いがあります。直葬であっても、このマナーは変わりません。

お茶やコーヒー、海苔やタオルなど、後に残らない「消え物」と呼ばれるものが一般的です。

シャディ株式会社の公式オンラインショップ【シャディギフトモール】では、こうした香典返しにふさわしい品物が豊富に揃っています。カタログギフトも選択肢の一つで、相手に好きなものを選んでいただけるので、喜ばれることが多いです。

香典返しは、お贈りする方の年齢や好みを考慮して選ぶ必要がありますが、【シャディギフトモール】なら、さまざまな世代の方に喜ばれる品物が見つかるでしょう。

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葬儀をしない場合でも、葬儀社選びは重要

お葬式をしない直葬であっても、故人様のご遺体をお預かりし、火葬場への手配などを行ってくれる葬儀社は必要不可欠です。

「葬儀をしないのだから、どの葬儀社でも同じだろう」

と安易に考えてはいけません。葬儀社によって、料金設定やサービス内容、そして何よりご遺族への寄り添い方が全く異なります。

ご逝去後、慌ただしいなかで葬儀社を選ばなければならないケースがほとんどです。しかし、時間がないからといって、一社だけの話を聞いて決めてしまうのは危険です。

複数の葬儀社から見積もりを取り、比較検討することで、不当に高額な費用を請求されたり、後から追加料金が発生したりといったトラブルを避けることができます。

株式会社エス・エム・エスが運営する【安心葬儀】では、全国7000以上の優良な葬儀社から、ご希望の条件に合った複数社の見積もりを無料で一括で取ることができます。

東証プライム上場企業が運営しているという安心感もありますし、何より、ご遺族が納得のいくお見送りの形を見つけられるよう、サポート体制が整っています。

ぜひ、後悔のないお見送りのために、複数の選択肢を比較検討してみてください。

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直葬を選んだご家族が後悔しないための3つのポイント

私自身、父を突然亡くし、何もわからず葬儀の手配に奔走した経験があります。その経験から、直葬を選んだからこそ、より一層大切にしてほしいポイントが3つあります。

1. 故人様との最後の「対話」を大切に

お葬式をしないからこそ、ご家族だけの時間、故人様との「対話」を大切にしてほしいと願っています。

たとえば、故人様の好きだった音楽をかけたり、思い出の写真を飾ったり。ご家族で故人様の周りに集まり、思い出話を語り合うだけでも、心が少しずつ安らぎます。

これは、形式的なお葬式では得られない、温かく、かけがえのない時間です。

2. 葬儀後の「供養」をどうするか決めておく

直葬は、あくまで「お葬式の形」の一つです。故人様のご供養は、その後も続いていきます。

火葬後のご遺骨を、お墓に納めるのか、納骨堂にするのか、それとも手元供養や散骨を選ぶのか。事前にご家族で話し合っておくことで、慌てることなく、故人様が安らかに眠れる場所を見つけることができます。

3. 遺品整理も心の整理の一部と考える

故人様がお部屋に残された遺品を整理することは、思い出と向き合い、心の整理をするための大切なプロセスです。

しかし、ご遺族だけで、膨大な量の遺品を整理するのは、肉体的にも精神的にも大きな負担となります。

そんなときは、遺品整理専門【ライフリセット】のようなサービスを検討してみるのも良いでしょう。専門のスタッフが、ご遺族に寄り添いながら、遺品を丁寧に整理し、必要なものは供養してくれます。

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まとめ|「自分らしいお別れ」を考えること

お葬式をしない「直葬」という選択は、決して「故人を軽んじること」ではありません。

大切なのは、故人様が望んだお別れの形と、ご遺族の気持ちが一致しているかどうかです。

「家族に負担をかけたくない」という故人様の思いを尊重しつつ、ご遺族が後悔しないためにも、事前のご家族での話し合いは非常に重要です。

もし、故人様が「お葬式はしなくてもいい」と生前に話されていたとしても、それはご遺族への心遣いからくる言葉かもしれません。

「本当にそれでいいの?」 「ご親戚はどう思うだろうか?」 「私たちが後悔しないだろうか?」

と、ご家族で率直に話し合ってみることをお勧めします。

そして、お葬式の費用や流れ、マナーについてもっと知りたいとお考えの方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

この記事が、あなたの「後悔しないお別れ」を考えるきっかけになれば幸いです。

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