こんにちは、ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。
以前、12年間葬儀社のプランナーとして働いており、これまでに800件以上のご葬儀を担当してきました。その中で、ご遺族の皆さまが故人様と向き合う姿を数えきれないほど見てきました。
特に、ご葬儀の中でも「納棺(のうかん)」という儀式は、ご遺族にとって故人様との最後の特別な時間となります。しかし、多くの方にとって馴染みがなく、「納棺って何をするの?」「どんな意味があるの?」と戸惑われることも少なくありません。
今日は、そんな納棺について、その意味や流れ、そして故人様を温かく見送るための心構えについて、私の経験も踏まえて詳しくお話ししたいと思います。
納棺とは何か?|故人様と心を通わせる最後の時間
まず、納棺とは、故人様を安らかに棺に納める儀式のことです。
多くの場合、ご逝去された病院や施設からご自宅、または安置施設にご遺体が搬送された後、通夜が始まる前に行われます。ご遺族やご親族が立ち会い、葬儀社のスタッフがお手伝いしながら進めていきます。
ただ単に棺に納めるだけでなく、そこには故人様への敬意と、ご遺族の「ありがとう」の気持ちが込められています。この儀式を通じて、ご遺族は故人様の死を受け入れ、ゆっくりと別れの準備を始めていくのです。
なぜ納棺が大切なのか?
納棺は、故人様と直接触れ合い、お姿を整えることができる最後の機会です。
この時間を通じて、ご遺族は故人様との思い出を振り返り、言葉をかけ、心の中で感謝を伝えます。悲しみの中にあるご遺族にとって、この穏やかな時間が心の整理をつける大切なきっかけになるのです。
私が担当したご葬儀でも、最初は涙を流すばかりだったご家族が、納棺の儀式を通して少しずつ穏やかな表情に変わっていく姿を何度も見てきました。故人様の旅立ちを支える、温かくも厳粛な時間。それが納棺なのです。
納棺の儀式の流れ|故人様を旅立つ姿に整える
納棺は、通常、以下のような手順で進められます。
1. 湯灌(ゆかん)または清拭(せいしき)
故人様のお体を清める儀式です。
- 湯灌: 故人様の体を温かいお湯で清めます。人生の汚れを洗い流し、来世へ向かう旅支度を整えるという意味があります。
- 清拭: 湯灌が難しい場合は、アルコールを含ませた脱脂綿などで全身を丁寧に拭き清めます。
この時、葬儀社のスタッフがお手伝いしますが、ご遺族も一緒にお手伝いしていただくことができます。「お父さんの背中を拭いてあげたい」「お母さんの手足を洗ってあげたい」といったお気持ちがあれば、遠慮なくお申し出ください。故人様との最後の触れ合いは、ご遺族にとってかけがえのない思い出となります。
2. 死化粧・旅支度
故人様のお顔やお姿を整えます。
- 死化粧: 男性であれば髭を剃り、女性であれば薄く化粧を施します。血色が良くなるように紅をさしたり、生前の面影が残るように髪を整えたりします。
- 旅支度: 故人様が愛用していた洋服や、旅立ちにふさわしい白装束を着せます。
お化粧や髪型を整えることで、故人様がより安らかな表情になり、ご遺族も安心して見送ることができます。もし故人様が生前お気に入りの服があれば、それを着せて差し上げることも可能です。
3. 納棺
故人様のお姿が整ったら、ご遺族で協力して棺に納めます。
故人様のお体を静かに棺の中に安置し、ご家族で手や足を優しく整えます。その後、故人様が生前愛用していた品物や、ご家族からの手紙、お花などを一緒に納めます。
この時、燃えないもの(金属製品やガラス製品など)や、故人様の体液が出る可能性のあるものは避ける必要があります。何を入れてよいか迷う場合は、事前に葬儀社のスタッフに確認しておきましょう。
故人様への想いを込める特別な時間
納棺の儀式は、故人様を安らかに旅立たせるための大切な準備です。この時間を通じて、ご遺族は「ありがとう」の気持ちを伝え、故人様の旅路が穏やかであることを願います。
私の経験から、特に印象に残っているエピソードがいくつかあります。
- 生前、お花が大好きだったお母様のご葬儀で、ご家族が心を込めてたくさんの花を棺に手向けたこと。棺の中がまるで花畑のようになり、本当に穏やかなお別れになりました。
- 頑固で口数の少なかったお父様のご葬儀で、普段はあまり感情を表に出さないご長男が、納棺の際に「お父さん、ありがとうな」とつぶやきながら、静かに涙を流していたこと。
このように、納棺の時間は、故人様との最期の対話であり、ご遺族の心の拠り所となるのです。
納棺は葬儀社の腕の見せ所
納棺の儀式は、葬儀社のスタッフの技術と心遣いが問われる場面でもあります。
故人様のお体を丁寧に清め、安らかな表情に整える「湯灌師(ゆかんし)」や、そのお手伝いをする葬儀社のスタッフのスキルによって、ご遺族の悲しみが少しでも和らぐかどうかが左右されると言っても過言ではありません。
私自身も、ご遺族の想いを汲み取り、故人様が最も美しく、穏やかなお姿で旅立てるように細心の注意を払っていました。この仕事のやりがいのひとつは、ご遺族に「ありがとう、良い顔になってよかった」と言っていただけることでした。
葬儀全体を考える|「安心葬儀」で納得のいくお別れを
さて、納棺はご葬儀の一部ですが、ご葬儀全体を考えるとなると、費用や段取り、葬儀社の選び方など、多くの課題に直面することになります。
私の父が突然亡くなった時もそうでした。右も左もわからず、時間もない中で葬儀社を決めなければならず、精神的にも経済的にも大変な思いをしました。
「安心葬儀」というサービスは、そうした不安を抱えるご遺族にとって心強い味方になってくれます。全国7,000以上の優良な葬儀社から、希望する条件に合わせて最適な葬儀社を紹介してくれるため、時間がない中でも複数の葬儀社を比較検討することができます。
なぜ「安心葬儀」がおすすめなのか?
- 相見積もりで費用を比較できる: 複数の葬儀社から見積もりを取ることで、費用やサービス内容をしっかりと比較検討できます。
- 優良な葬儀社を厳選: 独自の審査基準をクリアした、信頼できる葬儀社のみが登録されています。
- 専門の相談員がサポート: 葬儀の専門知識を持った相談員が、ご遺族の状況に合わせて丁寧にサポートしてくれます。
突然の訃報で気が動転している時に、良い葬儀社を見つけるのは至難の業です。そんな時こそ、プロの力を借りて、後悔のないお別れを準備してほしいと心から願っています。
喪服とマナー|「Cariru BLACK FORMAL」で失礼のない装いを
ご葬儀に参列する際には、喪服の準備も欠かせません。
特に女性の場合、突然の訃報で慌てて準備をしようとしても、手持ちの喪服がサイズが合わなくなっていたり、デザインが古くなっていたりすることもあります。また、ご葬儀のマナーに沿った服装を整える必要があります。
そんな時に便利なのが、喪服や礼服のレンタルサービス「Cariru BLACK FORMAL」です。
「Cariru BLACK FORMAL」のメリット
- 上質なブランド喪服が豊富: デザイナーズブランドや質の良い喪服が多数揃っています。
- フルセットで安心: ジャケット、ワンピース、バッグ、数珠など、必要な小物がすべてセットになっているプランもあります。
- 最短翌日お届け: 急なご葬儀でも、16時までの注文で最短翌日午前中に届けてくれるので安心です。
ご葬儀では、故人様を偲ぶ気持ちはもちろんのこと、マナーに沿った服装で参列することが、ご遺族に対する敬意でもあります。質の良い喪服を身につけることは、落ち着いた気持ちで故人様と向き合うことにもつながります。
✅ マナー・デザイン・質にこだわる方の喪服・礼服のレンタルCariru BLACK FORMAL
遺品整理と心の整理|「ライフリセット」が支える新たな一歩
ご葬儀を終えた後、多くの方が直面するのが遺品整理です。
故人様が大切にしていた品々を前に、「何から手をつければいいのか」「どうやって片付ければいいのか」と途方に暮れてしまう方も少なくありません。遺品整理は、単に物を片付ける作業ではなく、故人様との思い出と向き合い、心の整理をつける大切なプロセスでもあります。
しかし、体力的な負担や精神的な辛さから、ご家族だけで行うのが難しい場合もあります。
そんな時に頼りになるのが、遺品整理の専門業者「ライフリセット」です。
「ライフリセット」のおすすめポイント
- 専門スタッフによる丁寧な作業: 遺品整理のプロが、ご遺族の気持ちに寄り添いながら丁寧に作業を進めてくれます。
- 形見分けや買取にも対応: 必要なものと不要なものを仕分けし、形見分けのお手伝いや、価値のあるものの買取も行っています。
- 生前整理も可能: ご本人様がご健在なうちに、今後のために整理をしておきたいという「生前整理」にも対応しています。
遺品整理は、故人様との思い出を大切にしながら、ご遺族が新たな一歩を踏み出すための区切りでもあります。無理をせず、専門家の力を借りることも、時には大切な選択肢です。
香典返しと感謝の気持ち|「シャディギフトモール」で失礼のない贈りものを
ご葬儀でいただいたお香典へのお返しである香典返しも、忘れてはならない大切なマナーの一つです。
「香典返し」は、弔事を滞りなく済ませたことの報告と、参列してくださった方々への感謝の気持ちを伝えるものです。一般的には、ご葬儀後、四十九日の法要を終えた頃に送ることが多いです。
「シャディギフトモール」は、香典返しに最適なギフトを豊富に取り揃えているギフト専門のオンラインショップです。
「シャディギフトモール」のおすすめポイント
- 幅広い価格帯のギフト: お香典の金額に合わせて、さまざまな価格帯のギフトから選ぶことができます。
- カタログギフトも豊富: 受け取った方が好きな商品を選べるカタログギフトは、お相手の好みがわからない時にも安心です。
- 丁寧な包装とのし紙、メッセージカード: 弔事のマナーに沿ったのし紙や包装、メッセージカードを無料で対応してくれます。
「シャディギフトモール」では、香典返し以外にも、内祝いやお中元・お歳暮など、様々なギフトを取り扱っています。どんな贈りものが良いか迷った時は、専門家のアドバイスも参考にしながら、感謝の気持ちを込めた贈りものを選んでみてはいかがでしょうか。
納棺を深く知るための参考記事
納棺の儀式は、故人様とご遺族にとって非常に大切な時間です。しかし、ご葬儀全体を考えると、他にも知っておくべきことがたくさんあります。
以下に、ご葬儀に関する他の記事をご紹介します。
これらの記事も参考に、ご葬儀に関する知識を深めていただければ幸いです。
まとめ|故人様との最後の時間を大切に
今日は、納棺という儀式を通じて、故人様とのお別れの時間をどう過ごすかについてお話ししました。
納棺は、単なる作業ではなく、故人様への最後の敬意と、ご遺族の「ありがとう」の気持ちを伝える、非常に大切な時間です。故人様を安らかなお姿に整え、旅立ちを見送るこのひとときが、ご遺族の心の整理につながることを、私は長年の経験から知っています。
もしも大切な方とのお別れに直面した際は、どうか焦らず、ご自身の気持ちを大切にしてください。そして、後悔のないお別れのために、時には信頼できる専門家の力を借りることも検討してください。
ご葬儀は人生の締めくくりであり、ご遺族の人生の新たな始まりでもあります。温かいお別れが、ご遺族のこれからの人生を支える力になることを願ってやみません。
ブログ「家族を想うお葬式ガイド」では、ご葬儀に関する様々な情報を発信しています。ご質問やご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
筆者プロフィール:Keisuke(けいすけ)|元葬儀社プランナーの終活ブログ運営者
こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。現在42歳。地方の中堅都市で、妻と2人の子ども(中2と小5)と暮らしています。以前は12年間、葬儀社でプランナーとして働いており、これまでに担当したご葬儀はのべ800件を超えました。業界に入ったのは、20代後半に父を突然亡くしたことがきっかけです。
右も左もわからず葬儀の手配に奔走し、精神的にも経済的にも本当に苦しかった経験があります。「同じ思いをする人を少しでも減らしたい」と思い、業界に飛び込みました。現場では、日々ご遺族の不安や戸惑いに寄り添いながら、費用や手続き、宗教儀礼やマナーについて数えきれないほど相談を受けてきました。しかし同時に、「情報の格差」によって損をしてしまう人が多い現実も見えてきました。
退職後は、家族との時間を大切にしたくて在宅ワークに切り替え、このブログを立ち上げました。お葬式の基本や費用の仕組み、避けられるトラブル、信頼できるサービスの選び方など、わかりやすく丁寧に発信しています。終活やお墓のこと、エンディングノートや保険なども少しずつ扱っていきます。「後悔しないお別れ」のために、今できる準備を一緒に考えてみませんか?あなたやご家族の未来が少しでも安心に近づくよう、心を込めて運営しています。