葬儀に参列する妊婦さんへ|お腹の赤ちゃんを守る「鏡」のおまじないは本当に必要?

雑学

この記事は、妊娠中に葬儀に参列することになった方が抱える不安を少しでも和らげ、安心して故人様とのお別れができるよう、長年の経験を持つ元葬儀社プランナーのKeisukeが、心を込めて執筆しています。


はじめまして。元葬儀社プランナーのKeisukeです。

私はこれまで12年間、800件以上のご葬儀をお手伝いさせていただきました。その中で、ご遺族様やご親族様、ご友人様、本当に様々な方々と接してきました。

特に、妊娠中の女性が葬儀に参列される際には、たくさんのご質問やご相談をいただくことが多く、そのたびに「不安な気持ちを抱えながら、大切な方とのお別れに臨んでいらっしゃるんだな」と感じていました。

今回の記事では、妊婦さんが葬儀に参列する際によく耳にする「鏡」のおまじないについて、その意味や、本当に必要なのかどうかを、私の経験と知識に基づいてお話しさせていただきます。

この記事が、今まさに同じような不安を抱えている方の、少しでも力になれれば幸いです。

なぜ妊婦さんは葬儀で「鏡」を持つのか?

「お腹に鏡を入れて葬儀に参列する」という習わしを、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

この習わしは、日本各地に古くから伝わるものです。では、一体なぜ、鏡なのでしょうか。

その理由は、鏡が持つ「光を反射する力」と、古くから信じられてきた「魔除けの効果」にあります。

昔の人々は、亡くなったばかりの故人様には、まだこの世への未練や執着が残っていると考えました。特に、赤ちゃんという新しい命を宿している妊婦さんは、故人様の「あの世」へ向かう魂に引き寄せられやすい、と信じられていたのです。

そこで、鏡を身につけることで、故人様の魂を跳ね返し、お腹の赤ちゃんを守ることができる、と考えられました。

鏡は光を反射する道具であると同時に、神聖なものとしても扱われてきました。昔の日本では、鏡は神様が宿るもの、神様と繋がるための道具、と信じられていた時代もあり、伊勢神宮のご神体も鏡であることは有名です。

そのような神聖な力が、故人様の魂を遠ざけ、お腹の中の尊い命を守ってくれる、という考え方が、鏡のおまじないの根底にはあるのです。


本当に「鏡」は必要なのか?

昔の人が鏡を身につけていた背景には、当時の医学や科学では説明がつかなかった「死」や「魂」に対する畏怖の念がありました。

故人様のご冥福を祈り、お腹の赤ちゃんを守りたいという、切なる願いから生まれた習わしなのです。

しかし現代では、医療技術も進歩し、「死」や「魂」に対する考え方も多様化しています。

科学的に見れば、鏡が故人様の魂を跳ね返す、ということは証明されていませんし、お腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすということも、医学的には考えられていません。

私個人の考えとしては、「鏡のおまじないは、妊婦さんの不安な気持ちを和らげるための、心の拠り所」だと捉えるのが良いのではないか、と思っています。

もし、鏡を持つことで少しでも安心できるのであれば、ぜひお腹に忍ばせて参列されてください。それは決して恥ずかしいことでも、変なことでもありません。

大切なのは、妊婦さんご自身が安心して、落ち着いた気持ちで故人様と最後のお別れをすることです。

鏡を持たないからといって、不幸が訪れるわけではありませんし、鏡を持っているからといって、絶対に安全というわけでもありません。

ご自身のお気持ちを第一に、鏡を持つかどうかを決めるのが一番だと思います。


鏡以外にも知っておきたい、妊婦さんが葬儀で気をつけるべきこと

鏡のおまじない以外にも、妊婦さんが葬儀に参列する際に気を付けておきたいことがいくつかあります。


1. 体調を最優先にする

これが最も大切なことです。

妊娠中は、お腹の赤ちゃんを守るために、ご自身の体調を最優先に考えなければいけません。

特に、つわりがひどい時期や、お腹が大きくなって長時間座るのが辛い時期などは、無理をして参列することは避けるべきです。

もし、参列が難しい場合は、ご家族や親しい方々に事情を説明し、後日、落ち着いたタイミングで故人様にお参りに行く、という選択肢もあります。

誰も、妊婦さんに無理を強いることは望んでいません。

故人様も、きっとあなたの体調とお腹の赤ちゃんを気遣ってくれるはずです。

もし参列する場合は、以下のような対策をしてください。

  • 休憩をこまめにとる:長時間座りっぱなしにならないよう、適度に席を立って休憩しましょう。
  • 水分補給を怠らない:脱水症状にならないよう、水分をこまめにとりましょう。
  • 楽な服装で:締め付けの少ない、ゆったりとした服装を選びましょう。

2. 参列のタイミングについて

昔の風習では、妊婦さんは火葬場には行かない方が良い、と言われることもありました。

しかし、これも科学的な根拠があるわけではありません。

火葬場に行くこと自体が、妊婦さんの身体に悪影響を及ぼすことはありません。

ただし、火葬場は空調が効いていないことも多く、夏場は特に暑かったり、冬場は寒かったりすることがあります。また、煙の匂いが気になる方もいらっしゃるかもしれません。

もし体調が優れない場合は、無理に火葬場まで行く必要はありません。

告別式まで参列し、ご出棺を見送ったら、ご自宅に戻る、という方もたくさんいらっしゃいます。

また、ご親族にご相談の上、お通夜だけ参列する、という選択肢も良いでしょう。


3. 服装のマナー

妊婦さんの喪服は、通常の喪服とは少し異なる点があります。

最も大切なのは「お腹を締め付けないこと」です。

マタニティ用の喪服であれば、お腹周りがゆったりとしたデザインになっており、長時間の着用でも苦しくありません。

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4. 香典と数珠の準備

香典は、ご自身の体調が良い時に、事前に準備しておきましょう。

万が一、当日体調が悪くなって参列できなくなった場合でも、ご家族に託すことができます。

また、数珠は仏教徒にとって大切な法具です。

ご自身の宗派の数珠をお持ちであれば、それを。もしお持ちでなければ、略式の数珠をご用意されると良いでしょう。

数珠は、貸し借りするものではありませんので、ご自身で一つ用意されることをお勧めします。


妊娠中の葬儀参列、心の持ち方

ここまでは、妊婦さんが葬儀で気をつけるべきことについて、具体的なお話をさせていただきました。

最後に、一番大切な「心の持ち方」について、お話させてください。

葬儀は、故人様とのお別れをする、大切な時間です。

しかし、同時に、故人様を偲び、故人様の思い出を語り合う、温かい時間でもあります。

お腹の中の赤ちゃんは、お母さんの心の状態をとても敏感に感じ取ると言われています。

もし、妊婦さんが過度な不安やストレスを感じてしまうと、お腹の赤ちゃんにも影響が出てしまうかもしれません。

だからこそ、過度に昔の習わしに囚われたり、無理をして体調を崩したりする必要はないのです。

大切なのは、故人様への感謝の気持ち、お別れの気持ちを伝えること。

そして、お腹の中の新しい命を大切にすること。

この二つの気持ちを大切にして、故人様とのお別れに臨んでいただければ、きっと故人様も喜んでくださるはずです。

故人様との最後の別れを、安心して迎えるために

妊娠中に葬儀に参列することは、体力的にも精神的にも、とても大変なことです。

しかし、故人様とのお別れは、人生で一度きりの大切な時間です。

不安な気持ちを少しでも和らげ、安心して故人様とお別れできるよう、この記事がその手助けになれば幸いです。


もしもの時に備えて、知っておきたいこと

ここまで、妊婦さんの葬儀参列についてお話してきましたが、人生には「もしも」の時が突然訪れます。

ご家族の誰かが亡くなってしまったら、何をどうすれば良いのか、途方に暮れてしまう方も少なくありません。

私自身も、20代後半に父を突然亡くし、右も左も分からず、本当に苦労しました。

葬儀の準備は、突然訪れることがほとんどです。

その短い時間の中で、葬儀社を決め、葬儀の形を決め、費用を払い、と、やらなければならないことが山のように押し寄せます。

そんな時に、心強い味方になってくれるのが、信頼できる葬儀社です。

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葬儀は、人生で何度も経験するものではありません。だからこそ、後悔のないお別れをするためにも、このようなサービスを上手に活用することをおすすめします。

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葬儀後の手続きと心構え

葬儀が終わった後も、やるべきことはたくさんあります。

特にお香典返しは、失礼のないように、しっかりと行わなければいけません。

香典返しは、故人様へのお供え物や、葬儀でお世話になった方々への感謝の気持ちを伝える大切なものです。

しかし、何を贈れば良いのか、いつまでに贈れば良いのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

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葬儀後の手続きと「終活」

葬儀が終わると、故人様の遺品整理も待っています。

故人様が大切にされていた思い出の品や、生活用品など、一つひとつ整理していく作業は、心身ともに大きな負担がかかります。

ご自身で遺品整理を行うことが難しい場合は、専門の業者に依頼することもできます。

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ご家族に代わって、故人様の思い出の品々を大切に扱ってくれるので、安心してお任せできます。

また、遺品整理だけでなく、ご自身の「終活」として、生前整理を依頼する方も増えています。

将来、ご家族に負担をかけたくない、という思いから、元気なうちに身の回りの整理をする方が増えているのです。

終活は、決して暗いことではありません。

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葬儀は人生の「区切り」

葬儀は、故人様とのお別れの場であると同時に、残されたご家族の新しい人生の始まりでもあります。

もちろん、故人様を失った悲しみは、すぐに癒えるものではありません。

しかし、葬儀という儀式を通じて、故人様との思い出を振り返り、悲しみを乗り越え、前向きに生きていくための「区切り」をつけることができるのです。

私も父を亡くした時、悲しみで何も手につかない時期がありました。

しかし、葬儀を通じて、父の友人や仕事仲間の方々と父の思い出話をしていくうちに、「父はこんなにも多くの人に愛されていたんだな」と、改めて父の存在の大きさを感じることができました。

そして、その思い出が、私を前に進む力に変えてくれました。

葬儀は、故人様を偲ぶためだけでなく、残された人々が、これからの人生を歩んでいくために、とても大切な意味を持っているのです。

妊婦さんの葬儀参列は「新しい命」と「尊い命」が交差する瞬間

今回の記事では、妊婦さんの葬儀参列について、様々な角度からお話させていただきました。

昔から伝わる「鏡」のおまじないは、科学的な根拠があるものではありません。

しかし、それは決して無意味なものではなく、お腹の赤ちゃんを守りたいという、昔の人々の切なる願いが込められた、温かい習わしです。

現代を生きる私たちは、昔の習わしに囚われすぎることなく、ご自身の体調や気持ちを第一に、故人様とのお別れに臨んでいただければと思います。


葬儀に関する不安や疑問を解消する

もし、この記事を読んで、葬儀に関する不安や疑問が残ってしまったら、ぜひ私のブログの他の記事も読んでみてください。

これらの記事が、皆さんの不安な気持ちを少しでも和らげる手助けになれば幸いです。


最後に

葬儀は、悲しい出来事であると同時に、故人様が私たちに与えてくれた「命」と「絆」を改めて感じさせてくれる、貴重な時間でもあります。

お腹に新しい命を宿した妊婦さんが、故人様とのお別れに参列することは、尊い命が交差する、奇跡のような瞬間です。

どうか、ご自身の体調を第一に考え、無理のない範囲で、故人様との最後の時間を大切に過ごしてください。

そして、お腹の赤ちゃんを大切に、新しい命の誕生を心から楽しみにしてください。


Keisukeの想い

私は、父の死を通じて、「もっと葬儀について知っておけばよかった」と後悔しました。

葬儀は、突然やってきます。

だからこそ、日頃から少しでも葬儀に関する知識を身につけておくことが、後悔のないお別れに繋がると信じています。

私がこのブログを始めたのは、「同じ思いをする人を少しでも減らしたい」という思いからです。

葬儀に関する知識だけでなく、終活や遺品整理、お墓のことなど、皆さんの「もしも」の時に役立つ情報を、これからも発信していきます。

この記事を読んでくださった方が、少しでも「安心」を感じていただけたなら、これ以上嬉しいことはありません。

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