【葬式の手袋マナー】いつ着ける?外す?プロが教える正しい使い方と注意点

雑学

こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。

以前は12年間、葬儀社でプランナーとして働き、のべ800件を超えるご葬儀を担当してきました。その中で、ご遺族様や参列者様から「手袋っていつ着ければいいの?」「焼香のときは外すの?」といったご質問を本当によくいただきました。

葬儀の場では、普段馴染みのないマナーがたくさんあります。特に手袋は、着用する機会が少ないだけに、どう扱えば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

「マナー違反になって、ご遺族に不快な思いをさせてしまったらどうしよう…」

そう不安に思うお気持ち、痛いほどよくわかります。私も父を突然亡くした際、葬儀のマナーを何も知らずに恥ずかしい思いをした経験があります。

この記事では、ご高齢の方から若い世代の方まで、どなたでも安心して葬儀に参列できるよう、手袋のマナーについて詳しく解説していきます。

この記事を読めば、以下の疑問がすべて解決します。

  • 手袋はいつ着ければいいのか
  • 焼香や献花の際に手袋は外すべきか
  • 手袋を着用する際の注意点
  • 喪服と合わせて準備すべき小物

ご葬儀は、故人様とのお別れを惜しみ、ご遺族に寄り添う大切な儀式です。マナーを心得て、心穏やかに故人様をお見送りできるように、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。


葬儀で手袋を着けるのはなぜ?手袋が持つ意味とは

まず、なぜ葬儀で手袋を着けるのか、その意味からお話ししたいと思います。

葬儀における手袋の着用は、もともと「白い手袋」を着用していた西洋の習慣が広まったものだと言われています。白色は「潔白」や「清浄」を意味し、故人様を清らかな心でお見送りするという意思を表していました。

また、日本の葬儀で着ける黒い手袋には、「喪に服す」という意味合いだけでなく、身だしなみを整え、より丁重な態度を示す役割があります。故人様やご遺族様に対する敬意を表すための、大切な装身具なのです。

かつては、葬儀社やご寺院の方など、儀式に関わる人々が主に着用していましたが、現在では一般の参列者も着用することが一般的になっています。


【手袋の基本マナー】着用するタイミングと外すタイミング

手袋のマナーで最も重要なのは、「いつ着用し、いつ外すか」です。ここを間違えてしまうと、せっかくの敬意が伝わらない可能性もあります。

基本的なマナーは以下の通りです。

  1. 自宅や式場に入る前、屋外で着用する
  2. 受付や焼香・献花の際は外す
  3. 着席時や移動時は着用したままで良い
  4. 食事をする際は外す

一つひとつ、詳しく解説していきます。

1. 自宅や式場に入る前、屋外で着用する

手袋は、コートやマフラーと同様に、式場に入る前に着用するのが一般的です。

式場の建物に入る前に、入り口やロビーの手前でコートを脱ぎ、手袋を着けておくのがスマートな振る舞いです。これは、埃やチリを建物内に持ち込まないという配慮からくるものです。

受付を済ませるまでは、着用したままで問題ありません。

2. 受付や焼香・献花の際は外す

受付では、記帳や香典を渡す際に手袋を外します。これは、相手に直接手で触れることや、お金を扱う際に「素手で行うのが礼儀」とされているからです。

受付を済ませた後、再び手袋を着用して着席します。

最も多くの人が迷うのが「焼香・献花」のタイミングです。

焼香や献花は、故人様やご仏前に敬意を表する大切な儀式です。この際は必ず手袋を外しましょう。

素手で行うことで、より一層の真心を込めて故人様をお見送りする気持ちを表します。手袋を外す際は、焼香台や献花台に進む前に、スマートに外して喪服のポケットやバッグにしまいましょう。

焼香・献花が終わった後、再び着席する際に手袋を着用しても構いません。

3. 着席時や移動時は着用したままで良い

式場内を移動する際や、席に着いている間は、手袋を着用したままで問題ありません。ただし、常に手を組んでひざの上に乗せるなど、静粛な態度を保ちましょう。


4. 食事をする際は外す

通夜振る舞いなど、食事の席に着く際は手袋を外しましょう。食事は社交の場でもありますので、清潔感とマナーを大切にするためです。


葬儀用手袋の種類と選び方

葬儀で着用する手袋は、一般的に黒色でシンプルなデザインのものがマナーとされています。

  • 素材:ウール、カシミヤ、レーヨン、ポリエステルなど。
  • デザイン:装飾のないシンプルな無地が基本。レースやフリル、刺繍などが入ったものは避けるのが無難です。
  • :必ず黒色を選びましょう。

男性用の手袋も女性用と同様に、黒色でシンプルなものが基本です。

近年では、様々なタイプの喪服や小物が増えてきました。もし「手持ちの喪服に合う小物がない…」とお困りの場合は、喪服一式をレンタルするのも良い方法です。

特に女性の場合、ご自身の年齢や体型に合わせて喪服を新調したり、急な訃報で準備する時間がなかったりすることも少なくありません。

そんな時におすすめなのが、喪服のレンタルサービスです。

喪服レンタルサービス「Cariru BLACK FORMAL」は、デザイン性や質にこだわったブラックフォーマルを、必要な時に必要なだけ借りられる便利なサービスです。

突然の訃報にも、最短翌日午前中にお届け可能。ジャケットやワンピースはもちろん、バッグ、サブバッグ、ネックレス、イヤリング、数珠、袱紗まで揃ったフルセットも豊富なので、手袋以外の小物もまとめて準備できます。

質の良い喪服を着て、故人様やご遺族様に対する敬意をきちんと表したい。そんな想いをサポートしてくれる心強いサービスです。

マナー・デザイン・質にこだわる方の喪服・礼服のレンタルCariru BLACK FORMAL

【注意】葬儀にふさわしくない手袋

以下のような手袋は、葬儀の場にはふさわしくありませんので避けましょう。

  • 白や派手な色の手袋:白はかつて使われていましたが、現在では葬儀社の関係者が使うことが多く、一般参列者は避けるのが無難です。
  • 装飾が派手なもの:ラインストーン、スタッズ、大きなリボンなどがついたもの。
  • カジュアルな素材:ニットやスポーツ用の手袋。

焼香・献花時の手袋のしまい方

焼香や献花の際、外した手袋をどうすれば良いのかも、よくある質問です。

基本的には、以下のようにスマートに扱いましょう。

  • 喪服のポケットに入れる:内ポケットがあればそこに。
  • バッグに入れる:小さめのフォーマルバッグに入れても良いでしょう。
  • 手に持ったままにする:片方の手で握りしめるようにして、目立たないようにします。

手袋を外したまま忘れてきてしまうことがないように、注意しましょう。


【男性向け】葬儀での手袋マナーと注意点

男性の場合も、女性と同様に黒色のシンプルな手袋を着用するのが一般的です。

  • 着用するタイミング:式場に入る前に着用し、受付や焼香・献花の際に外します。
  • デザイン:ビジネスシーンで使うような、黒無地でシンプルなものが良いでしょう。
  • 素材:革製の手袋は避けましょう。革は「殺生」を連想させるため、葬儀の場にはふさわしくないとされています。ウールやポリエステルなど、布製のものが無難です。

葬儀の手袋に関するQ&A

ここからは、葬儀の手袋に関するよくある質問にお答えしていきます。

Q1:夏場でも手袋は必要ですか?

A1:夏場は特に必要ありません。手袋は防寒の意味合いもありますので、気温が高い時期は無理に着用しなくてもマナー違反にはなりません。

Q2:喪主や親族は手袋を着用すべきですか?

A2:喪主やご遺族は、手袋を着用しないことが一般的です。これは、参列者をお迎えする立場であり、直接お礼を述べる機会が多いからです。


葬儀の準備は手袋だけじゃない。全体のマナーをチェック

ここまで手袋のマナーについて詳しく解説してきましたが、葬儀で大切なのは手袋だけではありません。喪服の着こなしや数珠の持ち方、香典の包み方など、細かなマナーが多岐にわたります。

ご高齢の方の中には、「昔はこうだったのに…」と、今のマナーに戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。時代とともに少しずつ変化していく部分もありますが、大切なのは「故人様やご遺族様を想う気持ち」です。

マナーを身につけることは、その気持ちをより丁寧に伝えるための手段だと考えていただければ幸いです。

喪服以外の小物も準備万端に

葬儀に参列する際は、手袋以外にも以下のものを準備しておきましょう。

  • 数珠:宗派によって形が異なりますが、ご自身の宗派のもの、もしくは略式の数珠を持参しましょう。
  • 袱紗(ふくさ):香典を包むためのものです。慶事用と弔事用がありますので、必ず弔事用(寒色系)のものを選びましょう。
  • バッグ:黒色のシンプルな布製バッグがマナーです。
  • :男性は黒色の革靴(紐靴)、女性は黒色のプレーンパンプスが基本です。

葬儀社の選び方もマナーのうち

ご親族が亡くなられた際、手袋のマナーを考える以前に、まず葬儀社を探さなければなりません。

突然のことでパニックになり、慌てて葬儀社を決めてしまい、「費用が高すぎた」「サービス内容が不満だった」と後悔する方も少なくありません。

葬儀は人生で一度きり、やり直しがきかないものです。後悔しないお別れをするためには、信頼できる葬儀社を選ぶことが非常に重要です。

しかし、時間がない中でどのように良い葬儀社を選べば良いのでしょうか?

そこでおすすめしたいのが、東証プライム上場企業のエスエムエスが運営する「安心葬儀」というサービスです。

「安心葬儀」は、全国7,000以上の葬儀社の中から、ご希望の条件に合わせて最適な優良葬儀社を複数ご紹介し、相見積もりを取ることができます。

ご逝去後、数時間以内に葬儀社を決めなければならない状況でも、複数のプランを比較検討することで、費用やサービス内容を納得した上で選ぶことができます。

「良い葬儀社が見つかるか不安…」 「相場がわからなくて心配…」

そんなお気持ちに寄り添い、経験豊富な専門スタッフが丁寧にサポートしてくれます。

私も葬儀社のプランナーとして働いていた経験から、葬儀の「情報の格差」によって損をしてしまう人が多い現実を目の当たりにしてきました。

「安心葬儀」のようなサービスを活用して、後悔のないお別れを実現してほしいと心から願っています。

安心葬儀(株式会社エス・エム・エス)はこちら


葬儀後の手続きと遺品整理

お葬式が終わった後も、やるべきことはたくさんあります。

  • 香典返し:いただいた香典へのお礼として、品物をお贈りします。
  • 仏壇・お墓:今後の供養の方法を考えます。
  • 遺品整理:故人様の持ち物を整理します。

特にお香典返しは、マナーや品物の選び方で迷う方が多いです。

香典返しのマナーについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

遺品整理も専門家にお任せ

遺品整理は、故人様との思い出と向き合う大切な時間です。しかし、物理的な負担や精神的な辛さから、なかなか手がつけられないという方も少なくありません。

特にご実家の片付けなど、遠方に住んでいる場合はさらに大変です。

そんな時は、遺品整理の専門業者に依頼するのも一つの選択肢です。

遺品整理専門「ライフリセット」は、故人様のお部屋に残された遺品や不要物を丁寧に整理してくれるサービスです。

ご遺族様のお気持ちに寄り添いながら、大切なものを仕分けし、不要なものを処分してくれます。生前整理としてご自身で依頼される方も増えています。

両親が亡くなり実家を片付けなければならない、でも何から手をつけていいかわからない。そんなお悩みを抱えている方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。

遺品整理のことなら【ライフリセット】


終活のススメ:生前に準備できること

お葬式を経験すると、「自分の時はどうしようか…」と考える方も多いのではないでしょうか。

私も父の死をきっかけに、終活の重要性を痛感しました。生前に準備をしておくことで、ご家族の負担を大きく減らすことができます。

終活は、ご自身の人生の締めくくりをどう迎えるか、そしてご家族にどのような形で未来を託すかを考える、前向きな活動です。

生前にできる準備の一例

  • エンディングノートの作成:ご自身の希望や大切な情報を書き記します。
  • 葬儀の希望を伝える:どんな葬儀をしたいか、ご家族に伝えておきましょう。
  • お墓や供養の方法を決めておく:永代供養や樹木葬など、様々な選択肢があります。
  • 財産や資産の整理:相続の手続きがスムーズに進むよう、整理しておきます。

葬儀に関する事前相談

終活の一環として、葬儀社に事前に相談しておくのも良い方法です。費用やプラン、会場など、様々な情報を得ることができます。

「安心葬儀」のようなサービスも、終活相談の窓口として活用できます。

[葬儀社比較サイトへのアフィリエイトリンク再掲] 東証プライム上場企業が運営する「安心葬儀」は、葬儀に関する情報収集から、具体的な葬儀社の選定まで、幅広くサポートしてくれます。

ご自身の終活のため、ご家族の未来のために、ぜひ一度検討してみてください。

安心葬儀(株式会社エス・エム・エス)はこちら


まとめ:マナーは「心」を伝えるためのもの

手袋のマナーについて、ここまで詳しく解説してきました。

  • 葬儀の手袋は、故人様やご遺族への敬意を表すためのもの。
  • 式場に入る前には着用し、受付や焼香・献花の際は外すのが基本。
  • 色は黒、シンプルなデザインを選ぶ。革製は避ける。

マナーは、難しい作法を完璧にこなすことではありません。大切なのは、故人様を偲び、ご遺族に寄り添う「心」です。

その心を、失礼のない形で伝えるための手段が、マナーなのです。

この記事を読んでくださった方が、安心して葬儀に参列し、心穏やかに故人様をお見送りできることを願っています。

関連する記事のご紹介

この記事と合わせてお読みいただきたい、葬儀のマナーや準備に関する記事をご紹介します。

ご遺族の立場になられた時、参列者の立場になられた時、このブログが皆様の不安を少しでも和らげる一助となれば幸いです。

筆者プロフィール:Keisuke(けいすけ)|元葬儀社プランナーの終活ブログ運営者 こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。 現在42歳。地方の中堅都市で、妻と2人の子ども(中2と小5)と暮らしています。以前は12年間、葬儀社でプランナーとして働いており、これまでに担当したご葬儀はのべ800件を超えました。

業界に入ったのは、20代後半に父を突然亡くしたことがきっかけです。右も左もわからず葬儀の手配に奔走し、精神的にも経済的にも本当に苦しかった経験があります。「同じ思いをする人を少しでも減らしたい」と思い、業界に飛び込みました。 現場では、日々ご遺族の不安や戸惑いに寄り添いながら、費用や手続き、宗教儀礼やマナーについて数えきれないほど相談を受けてきました。しかし同時に、「情報の格差」によって損をしてしまう人が多い現実も見えてきました。

退職後は、家族との時間を大切にしたくて在宅ワークに切り替え、このブログを立ち上げました。お葬式の基本や費用の仕組み、避けられるトラブル、信頼できるサービスの選び方など、わかりやすく丁寧に発信しています。 終活やお墓のこと、エンディングノートや保険なども少しずつ扱っていきます。 「後悔しないお別れ」のために、今できる準備を一緒に考えてみませんか? あなたやご家族の未来が少しでも安心に近づくよう、心を込めて運営しています。


タイトルとURLをコピーしました