【完全版】葬式に遠方で参列できない…どうすれば?失礼なく弔意を伝える方法とマナー

雑学

こんにちは。ブログ「家族を想うお葬式ガイド」を運営しているKeisukeです。

以前は12年間、葬儀社でプランナーとして働き、のべ800件を超えるご葬儀を担当してきました。

突然の訃報は、いつ、どのような形でやってくるかわかりません。

訃報を受け、故人様とのお別れをしたいと願うのは、ごく自然なことです。しかし、距離が離れていたり、仕事や体調の都合でどうしても葬儀に参列できないこともあります。

とくに、近年はご家族や親しい方のみで行う小規模なご葬儀が増え、訃報を受け取ったものの、どう対応すればよいのかわからず、悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「遠方で葬儀に行けない」と悩む方のために、以下の内容をわかりやすく解説していきます。

  • 遠方で葬儀に参列できない場合の具体的な対応方法
  • 故人様やご遺族に失礼なく弔意を伝えるためのマナー
  • 後悔しないために知っておきたい、お別れの形

大切なのは、故人様を想い、ご遺族に寄り添う気持ちです。その気持ちを、どのような形で伝えるのが最善か、一緒に考えていきましょう。

葬儀に遠方で参列できない場合の対応方法【訃報を受け取ってから】

訃報を受け取ったら、まずはご遺族の気持ちに配慮しながら、迅速に対応することが大切です。

1. 参列の可否を伝える

訃報の連絡を受けたら、まず一番にすべきことは、ご遺族に参列の可否を伝えることです。

  • 参列できる場合:「ご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。〇〇さんのご冥福をお祈りいたします。ご葬儀にはぜひ参列させていただきたく存じます」といったように、お悔やみの言葉とともに参列の意思を伝えます。
  • 参列できない場合:「ご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。〇〇さんのご冥福をお祈りいたします。大変恐縮ながら、遠方のため(もしくは、やむを得ない事情があり)、ご葬儀への参列が叶わず、申し訳ございません。心ばかりではございますが、後日改めて弔意をお伝えさせていただきたく存じます」と、お悔やみの言葉、参列できないことへのお詫び、そして後日改めて弔意を伝える意思を、はっきりと伝えます。

この時、参列できない理由を詳細に伝える必要はありません。「遠方のため」「やむを得ない事情があり」といった、簡潔な表現で十分です。

ご遺族は、ご葬儀の準備で心身ともに大変な状況にあります。弔問客の人数を把握することは、ご葬儀の規模を決めたり、返礼品を用意したりする上で、非常に重要な情報となります。早めに連絡を入れることで、ご遺族の負担を少しでも減らすことにつながります。

2. 弔意を伝える方法を検討する

参列できないと決まったら、次に考えるべきは「どうやって弔意を伝えるか」です。

弔意を伝える方法は、大きく分けて以下の4つがあります。

  1. 弔電(お悔やみ電報)を送る:最も一般的で、広く利用されている方法です。ご葬儀の開式前までに届くように手配しましょう。NTTや郵便局、オンラインサービスなど、さまざまな事業者があります。
  2. 供花(お供えの花)や供物(お供え物)を送る:故人様への想いを、お花やお供え物に託して届けます。葬儀社を通じて手配するのが最も確実です。
  3. 香典(現金)を送る:ご葬儀に参列できない場合に、香典だけを現金書留で送る方法です。
  4. 後日、弔問に伺う:ご葬儀後、ご遺族の都合が良い日を改めて伺い、ご自宅に弔問に伺う方法です。

これらの方法は、複数組み合わせて行うこともできます。

例えば、「弔電と香典を現金書留で送る」ことや、「弔電と供花を送る」といった形です。

どのような形で弔意を伝えるのが故人様やご遺族にとって一番良いかを考えて、選択しましょう。

遠方で参列できないときの弔意の伝え方【詳細解説】

ここからは、それぞれの弔意の伝え方について、もう少し詳しく見ていきましょう。

弔電(お悔やみ電報)

弔電は、ご葬儀に参列できないときに、気持ちを伝える最も丁寧な方法の一つです。

  • 誰宛てに送るか:喪主様宛に送るのが基本です。喪主様の名前がわからない場合は、「(故人様のお名前)ご遺族様」や「(故人様のお名前)様 ご家族様」とします。
  • いつまでに送るか:ご葬儀の開式前に届くように手配します。できれば、通夜が行われる日の夕方までには届けたいところです。
  • 宛先はどこか:ご自宅ではなく、ご葬儀が行われる斎場(葬儀場)の住所宛てに送ります。
  • 文面:故人様の呼び方を間違えないこと、敬称を使うこと、「たびたび」「ますます」などの重ね言葉や、「四」や「九」などの忌み言葉を避けることに注意しましょう。

供花(お供えの花)や供物(お供え物)

供花や供物は、故人様への想いを伝えるだけでなく、祭壇を華やかにし、ご遺族の心を癒やす役割も果たします。

  • 手配の仕方:直接お花屋さんや供物店に依頼するのではなく、必ずご葬儀を執り行っている葬儀社を通して手配してください。ご葬儀によって、飾る場所や飾れるもの、大きさなどに制限がある場合があります。葬儀社に連絡し、「供花(供物)を送りたいのですが」と相談しましょう。

供花・供物には、故人様との関係性によって、ふさわしい価格帯があります。

故人様との関係性金額の目安
親族1万5千円~3万円
友人・知人1万円~1万5千円
会社関係1万円~2万円

【供花・供物を送る上での注意点】

  • 連名で送る場合:会社関係や友人一同で送る場合は、連名にすると良いでしょう。その際、誰が送ったかがわかるように、代表者の名前を記します。
  • 供花の形式:スタンド花(生花祭壇の横に飾る花)や、アレンジメント(かごに入った花)など、いくつか形式があります。ご葬儀の規模や形式に合わせて、葬儀社と相談して決めましょう。
  • 供物の種類:お菓子や果物、缶詰など、日持ちするものを選ぶのが一般的です。故人様がお好きだったものを選ぶと、ご遺族にも喜ばれます。

香典(現金)を送る

香典は、ご遺族への経済的な負担を少しでも軽減したいという気持ちを込めて贈るものです。参列できない場合は、現金書留で送るのがマナーです。

  • 送るタイミング:ご葬儀後、四十九日までに送るのが一般的です。ご葬儀直後だと、ご遺族は多忙を極めていますので、少し落ち着いた頃を見計らって送るのが良いでしょう。
  • 送る際のマナー:香典袋に現金を入れたら、現金書留用の封筒に入れて郵送します。この時、手紙やメッセージカードを添えると、より丁寧な印象になります。

後日弔問に伺う

ご葬儀後、ご自宅に弔問に伺う方法です。直接ご遺族と会って、故人様との思い出を語り合ったり、お悔やみの言葉を直接伝えることができます。

  • タイミング:ご葬儀直後はご遺族も落ち着きませんので、四十九日を過ぎてから伺うのが一般的です。事前に電話などでご遺族の都合を伺い、アポイントを取ってから伺いましょう。
  • 手土産:供物として、お線香やお菓子など、日持ちのするものを準備しましょう。
  • 服装:派手な服装は避けます。地味な平服で伺うのが一般的です。

遠方で葬式に行けない…でも気持ちを伝えたい【応用編】

「弔電だけでは物足りない」「もう少し気持ちを伝えたい」という方へ、遠方からでもできる、もう一歩踏み込んだ弔意の伝え方をご紹介します。

葬儀社の相見積もりサービスを利用して、ご遺族の負担を減らす

ご葬儀は、人生で何度も経験するものではありません。ほとんどの方が、初めてのことで戸惑い、不安を感じていらっしゃいます。

さらに、ご逝去からご葬儀までの時間は限られています。ご遺族は、たった数時間のうちに、十数万円から数百万円にも及ぶご葬儀の費用を決断しなければなりません。

もし、ご友人や親族がご不幸にあわれ、ご遺族がご葬儀の手配に困っていらっしゃるようなら、「相見積もりサービス」の利用をそっとお勧めしてみるのはいかがでしょうか。

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【安心葬儀】

  • サービス内容:葬儀に関する情報提供、全国の斎場・葬儀社の紹介、相見積もりサービス
  • 運営会社:東証プライム上場企業エスエムエス
  • ポイント:全国7000以上の葬儀社から、ご希望の条件に合った優良葬儀社を無料で紹介。時間がない中でも、費用や品質を比較検討でき、納得のいく葬儀社を見つけられる。

私が以前、葬儀社で働いていた経験から申し上げると、ご遺族は「良い葬儀社」をどうやって見つけたらよいのか、本当に悩んでいらっしゃいます。

「安心葬儀」のようなサービスを知っているだけでも、いざという時の選択肢が広がり、ご遺族の大きな安心につながります。直接ご葬儀のお手伝いはできなくても、このような形でそっと力になって差し上げるのも、故人様を思う一つの形と言えるでしょう。

喪服・礼服のレンタルサービスを利用する

「後日、弔問に伺う予定だけど、今の喪服はサイズが合わない…」「突然の訃報で、手元に喪服がない」という方もいらっしゃるかもしれません。

近年は、高品質な喪服や礼服をレンタルできるサービスが充実しています。

  • ネットで手軽に申し込める:24時間いつでも、自宅にいながら申し込みができます。
  • 最短で翌日届く:急な訃報にも対応できるよう、スピーディーな配送サービスを提供しているところが多いです。
  • クリーニング不要で返却:使用後、そのまま返却できるので、クリーニングの手間が省けます。
  • マナーに沿ったフルセット:ワンピース、ジャケットだけでなく、バッグや数珠、袱紗などの小物もセットでレンタルできるサービスもあります。

【Cariru BLACK FORMAL】

  • サービス内容:デザイン・質・マナーにこだわった喪服・礼服のレンタル
  • ターゲット:20〜50代の女性
  • ポイント:信頼と実績のあるドレスレンタル会社が運営。トレンドを意識したデザインと確かな品質のブランド喪服を、購入よりリーズナブルに利用できる。弔事のマナーに沿って厳選された商品が、必要なものがすべて揃ったフルセットでレンタル可能。

「Cariru BLACK FORMAL」のようなサービスは、とくに遠方にお住まいで、急な弔問の予定が入った女性の方にとって、心強い味方になるはずです。大切な弔問の場に、マナーに沿ったきちんとした服装で臨むことは、故人様やご遺族への敬意を示すことにもつながります。

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遺品整理を依頼する

ご葬儀を終え、一段落した後に待っているのが、故人様のお部屋の片付け、いわゆる「遺品整理」です。

とくに、故人様が遠方で一人暮らしをされていた場合、ご遺族が遠方から何度も足を運んで片付けを行うのは、時間的にも体力的にも大きな負担となります。

そんな時、遺品整理の専門業者に依頼するという選択肢があります。


【ライフリセット】

  • サービス内容:故人様の遺品整理、不要物の整理
  • ターゲット:20〜60代の男女
  • ポイント:遺品整理の専門家が、ご遺族の気持ちに寄り添いながら、故人様のお部屋を丁寧に整理。遠方にお住まいのご家族からの依頼が多い。生前整理の依頼も受け付けている。

「ライフリセット」のような専門業者に依頼することで、ご遺族は故人様を偲ぶことに集中でき、物理的な負担を大幅に軽減できます。遺品整理は、故人様との思い出を整理する大切な時間でもあります。ご遺族の心に寄り添い、故人様との最後の思い出を大切にするためにも、このようなサービスがあることを知っておくのは、とても意味のあることだと思います。

遺品整理のことなら【ライフリセット】



葬式後の「お返し」や「挨拶」はどうする?【参列できなかった場合】

ご葬儀に参列できなかった場合でも、香典や供花・供物を送った場合は、ご遺族から「香典返し」や「挨拶状」が届きます。

香典返し

香典返しは、いただいた香典や供物に対して、ご遺族からのお礼として贈られる品物です。

  • 金額の目安:いただいた香典の金額の3分の1から半額程度の品物を贈るのが一般的です。
  • 時期:ご葬儀後、忌明けとなる四十九日を過ぎてから贈ることが多いです。
  • 品物:「不幸が残らないように」という意味を込めて、食品や石鹸など、消えてなくなるもの(「消えもの」と言います)が選ばれることが多いです。

香典返しの準備は、ご遺族にとって負担が大きい作業の一つです。とくに、遠方にお住まいの方への手配は、さらに手間がかかります。

ご遺族が香典返しを準備する際に、便利なサービスとして、ギフト専門の通販サイトがあります。


【シャディギフトモール】

  • サービス内容:ギフト全般を取り扱う通販サイト。内祝い、中元、歳暮、香典返しなど、様々な用途に対応。
  • ターゲット:お祝いやお返しを贈る予定の方
  • ポイント:1926年創業のギフト専門店の公式オンラインショップ。1万点以上の豊富な商品を取り揃え、包装やのし紙、メッセージカードも無料で対応。カタログギフトも充実しており、相手に好きなものを選んでもらうことも可能。

「シャディギフトモール」のようなサービスは、ご遺族が香典返しを準備する際に、商品の選定から発送まで、ワンストップでサポートしてくれるので、とても便利です。もし、ご遺族が香典返しについて悩んでいらっしゃるようなら、このようなサービスがあることを教えてあげるのも、親切な心遣いと言えるでしょう。

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遠方からでも気持ちを伝える「挨拶状」

ご葬儀に参列できなかった場合でも、香典や供花・供物を送った場合は、ご遺族から「香典返し」とともに「挨拶状」が届きます。

この挨拶状は、ご葬儀に参列してくださった方々、そして参列できなかった方々への感謝の気持ちを伝えるためのものです。

もし、ご遺族から挨拶状が届いたら、丁寧な文面で書かれた故人様への想いを、じっくりと読んでみてください。それが、ご遺族からのお礼の気持ちを受け取る、大切な時間になります。


遠方で葬式に行けなくても後悔しないために

遠方で葬儀に行けないという状況は、故人様とのお別れができなかったという喪失感や、ご遺族に対して申し訳ないという気持ちが残り、心にわだかまりができてしまうこともあります。

しかし、大切なのは、故人様を想う気持ちです。

参列できなかったとしても、弔電を送ったり、後日弔問に伺ったり、心の中で手を合わせたりすることで、故人様への想いを伝えることはできます。

この記事を読んでくださっているあなたは、遠方からでも故人様への想いを届けたい、ご遺族の力になりたいと願っていらっしゃるはずです。その気持ちこそが、何よりも尊いものだと思います。

遠方からでもできる、お別れの形

最後に、私が葬儀社で働いていた頃に、遠方にお住まいのご親族の方が実践されていた、心に残るお別れの形をいくつかご紹介します。

  • 故人様の好きだったお花を、遠方のご自宅に飾る:ご葬儀の祭壇に飾られるお花と同じ種類のお花を、ご自身の自宅に飾り、故人様を偲ぶ。
  • 故人様が好きだった食べ物をお供えする:お墓や仏壇にお供えする代わりに、遠方のご自宅で故人様が好きだった食べ物を用意し、心の中で手を合わせる。
  • 故人様との思い出を、手紙に書く:ご葬儀に参列できないことをお詫びし、故人様との思い出を綴った手紙を、ご遺族に送る。

お別れの形に、決まった答えはありません。

あなたなりの形で、故人様を想い、お別れをすることが、後悔のないお別れにつながるのだと思います。

遠方だからこそ、今できる準備を

遠方でご家族が暮らしている場合、ご葬儀の際に慌てないよう、あらかじめ情報収集をしておくことが非常に大切です。

たとえば、ご家族がどのようなご葬儀を希望されているか(家族葬か、一般葬かなど)、もしもの時に連絡すべき葬儀社はどこか、といったことを、事前に話し合っておくだけでも、いざという時の心の負担は大きく軽減されます。

これは、「終活」という形で、ご家族で話し合う良い機会にもなります。

終活について、詳しくはこちらの記事も参考にしてみてくださいね。

お葬式は、故人様との最後のお別れの場であると同時に、ご遺族にとっては、故人様を偲び、故人様の人生を振り返る大切な時間です。

たとえ遠方で参列できなくても、故人様やご遺族を想う気持ちは、きっと伝わります。

この記事が、あなたの不安を少しでも和らげ、故人様とのお別れの時間を、心穏やかに過ごすための一助となれば幸いです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。 もし、ご葬儀に関してご不安なことやご相談したいことがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。

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